退院 


11月23日(木) やっぱりつまらないものは
 今日の木ようはママに会うのが4日ぶりだったから、たのしみにして待っていました。今日も少しおそくなったからパズルを作ってまっていました。
 やっとママが来たのでパズルをやめてむかえに行ったら、ゲゲゲの鬼太郎の本はなかったと言いました。ぼくはたいへんがっかりしました。
 ママはいろんな所によって いっしょうけんめい買おうとしたが、うっていなかったといったので、ぼくもママのくろうはわかるけど やっぱりつまらないものは つまらないな。

11月24日(金) メスゴリラ
 ひる2かいから大きいおねえさんが来た。ぼくが おねえさん何年生ときいたら4年生よ といったら わたらいくんが少しおどろきました。みんなは この中村さんをメスゴリラとあだ名をつけ よんでいます。

11月25日(土) でも、でも、ですよ

 今日さんぽに行って来て、かえってごはんを食べたら横山先生がしんさつに来ました。そして、「伏見くんも、もうすぐたいいんだな」といって、手のりんぱせんをみると「あ、こりゃだめだ。あした いや すぐ切ってりんぱせんをとらなければ」といってさっそく手術 いや せっかいがはじまりました。
 ぼくがようすを見ていると横山先生がガーゼをわきにのせ、メスを持ったので、マスイはしないのと聞いたら、わらって しないよ こんなのにしたら わらわれちゃうよ。といったので かたのせっかいよりかんたんな事がわかりました。手を上に上げました。かんごふさんが ぼくの手をにぎりしめました。まもなく心の中で、ウワーッというひめいがうかびあがりました。
 ぼくはかおになみだがこぼれかかっていました。けれど横山先生が「なくんじゃない ないたら女の子だ」といったので、かん全になくまで行きませんでした。

 でもでも ですよ。マスイもかけないでザクリと切ったら子どもなら少しはなみだをこぼすよ。ぼくのわきから出た血をびんかんの中に入れてとりました。それでやっと終わりです。
 おわったのになんだか、もっとかなしくなりました。でも横山先生が「なくんじゃない ここでなくと女の子だ」といったので、なきやみました。ほっとしたけれど、でも あの「・・・」のことばはつらかった。

  読んでいる先生が痛くなります。


11月26日(日) 面会日

 今日の面会日には、ママとパパが来ました。そしてママのもって来たモールで作ってあるピエロの作りかけを仕上げました。それからパパに、りかの勉強を月とエンドウのところをおしえてもらいました。ママはやくそくどおりサンデーとマガジンを買ってきました。今度はレーサーカーをたのみました。


11月27日(月) テレビは公平に

 ぼくは今日のよる度会くんと松本くんとぼくで見る番組をきめてみた。こうした方が公平でいいのだ。ぼくはテレビをみながら思った。早くたいいんにならないかな。・・・と。


11月28日(火) とこやでサッパリ
 今日、ママといっしょにとこやさんに行ってかみの毛を切って、あらってセットしました。ぼくはひさしぶりで切ったのでサッパリしました。
 もうあしたたい院と思うと心がウキウキして来ます。もうあしたたい院なので せいりをして、もって帰る用意をしました。

11月29日(水) 退院
 昼ごはんがすむと ぼくはへやでママとパパを待っていました。ぼくはできるだけ、にもつを運びやすく まとめていました。間もなくママは大きいバック、ふろしきづつみを持って、ぼくの目の中のひとみの前にすがたをあらわしました。ぼくが「パパは?」と聞くと、「後から来るわよ」言ったので、にもつをビッグバック(ビッグバックはでっかい かばん)の中につめこみました。そしてパパが来て横山先生の話をママといっしょに聞きました。
 ふちょうさんからくすりをもらい、エレベータで下におりて、おかいけいをすませてタクシーにのって帰りました。
 ぼくはうれちくて うれちくて ウヒヒとタクシーの中でわらいたいような気がしました。

 東急百貨店をとおりすぎて とうとうなつかしきわが家につきました。ぼくはさかをのぼりながら、大きくいきをすって「あーっ 外の空気はうまい」と叫んでしまいました。そしたらママが「あんまり大きな声を出したら はずかしいわよ」といいました。
 ぼくは31号にもどってからクッキー2まいにこうちゃと みかん2こ、これだけの物を一ぺんにたいらげたんだからすぐにおなかいっぱい・・・ それほどでもなかったようですが とにかくうまく食いました。そして、ぼくが「ここは病院にくらべたら天国みたいだ」といいました。夜ごはんはタイのさしみに おにぎりの ちゃわんむしでした。
  (よく よけいなことを書くなあ・・・)

  おめでとうございます。


入院のきろく

 1.月日 8月23日~11月29日
 2.病名 かんのうよう
 3.手術 9月18日
 4.でき事
   ア 熱が40度以上 毎日 続いた。
   イ 病室が10回かわった。
   ウ 13人から200CCずつ血をもらってゆ血した。
   エ 手術は 2時間半かかった。
   オ ちゅうしゃは 3時間おきに3本ずつした。
   カ 一番苦しかった時
     ・はなから くだを入れている時
     ・おなかに くだを3本入れている時
     ・テンテキをしている時
   キ 面会日は、火木日の午後2時から4時までだった。
   ク お友だちから お手紙やプレゼントをたくさんもらった。
   ケ 田中先生がおみまいに4回来てくださいました!!
   コ 病院の食事は まずかった。
   サ みんなは病院にいる時には 「ぼく」のことを「オレ」、
      「食事」のことを「メシ」とか「エサ」といっていた。 
     これは病院語。

  (下は、「にゅういんの きろく」ノートの1ページです)


思い出のスケッチ
 

入院中に読んだ本
 

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